白馬 大町 安曇野

美麻・草木染め染色作家「solosolo」

東京都・大田区から信州・長野県大町市美麻へ移住し、夫婦で草木染めの染色作家として活動する「solosolo」の田澤康彦さん、苺禾(まいか)さん夫妻にお話しを伺いました。 3人のお子さんを地域の学校へ通わせる子育て家庭としての体験談も聞いてみました〜。

ちょっとその前に、「solosolo」のホームページをのぞいてみましょう!

信州の里山、大町市美麻で草木染め業を営んでいます。北アルプスの山々から流れる美しい水と薪から煮出す草木の色をたのしんでいただけたらと思います。

参照元: solosoloホームページ

素敵なホームページと、そこに紹介されているのは草木染め作品。ぜひ見てみてくださいね!作品はデザインと企画を苺禾さんが担い、康彦さんが染めています。やさしくてたくましい草木の生命力を感じる衣類やニット製品、手ぬぐい、子ども服などです。

 

以下、本題に入ります。

自然に優しく…信州で出会った理想の暮らし。

 




「出来る範囲で自然に優しく」「洗剤の使用を出来るだけ控える」など地球に優しい暮らしを心がけていたと言う苺禾さん。

東日本大震災の母子一時避難で信州・安曇野を訪れた時に、そこでの人々の暮らしぶりに驚き「ここには何かがある!」とインスピレーションを得たそうです。滞在はたったの2週間で、場所は池田町にある自然農やパーマカルチャーを実践するゲストハウスでした。東京では2人めのお産を助産師さんにお願いし、自宅出産したという苺禾さんですが、そのスタイルは当時の苺禾さんの周辺では珍しかったと言います。そして、「いつか移住するなら信州がいい」と心が決まったと言います。

一方、結婚当初から「いつかは田舎暮らしを」といい続けていたのは康彦さんの方でした。家族で休みごとに地方での畑や田んぼ体験に出掛けていました。苺禾さんは「出掛けることは好きなのでよく行ってました。でも、田舎暮らしには最初は反対でした」と振り返ります。康彦さんはその横で優しい笑顔で妻を見つめます。

そんなご夫婦でしたが、その後は打って変わって行動的に移住への道を歩み始めました。すぐに友人の伝手で大町市美麻地区の知人宅へ身を寄せ、その年の11月には大町市八坂地区にある市営住宅へ入居を決めたそうです。そのバイタリティたるや、脱帽。

古民家リノベーションと蔵を改築した草木染め工房。

 

東京にいる頃から子ども服などを草木で染めていたという苺禾さん。信州へ移住してからは、家の目の前で新鮮な「草」が手に入る環境に身を置き、どんどん“ものづくり”の魅力にハマっていきました。靴下やワンピースなどを手がけ、地域に根ざして活動を広げていきました。

本格的に活動しようと美麻地区に築50年の空き家を購入。八坂地区の市営住宅に住みながら康彦さんが中心となって、屋根や藏の壁などを修繕。2013年の秋に引っ越しました。敷地内に建っていた築80年の蔵は草木染めの染色工房にリノベーション。漆喰の白壁がおしゃれな工房内には、こだわって買った窯を据え付け、薪をくべて草を煮出して布や毛糸を染めています。

 

夫婦のユニット作家として展示会などで活動する。

 

 

 畑で育てたマリーゴールドや、近所に生えているススキ、ヨモギ、オオマツヨイグサ、ヤシャブシなどの植物の生命力。その色で染めた作品は、夫婦のユニット作家「solosolo」としてクラフト展への出展や企画展などを行う。地域に根ざし「絆」を大切に仕事をしていくうちに、ホームページ上で販売したり、店舗などでの委託販売のほか、染色の請負も担うようになりました。苺禾さんは母屋を拠点に活動し、野菜スタンプを用いたかわいらしいこども服なども手がけています。

「ここでは草は玄関を出てすぐに手に入る。水も豊富。洋服などを、自分で好きな色に染められる。〝ものづくり〟の楽しさにのめりこみました。そして、信州にはものづくりが好きな人が多いのも嬉しい」 と移住生活の魅力を話します。

地域に根ざした少人数の地元の学校。

 

 田澤家の子どもたちが通うのは、地元の公立校。小中一環の義務教育校で、文科省型のコミュニティ・スクールとして運営しています。少人数の小さな学校ながら、楽しみながらしっかり育つ子どもたちの姿が印象的です。

「少人数で良い関係があって、指導も行き届く。最初〝無理〟と思っていた漢検にも先生方のフォローで受かることが出来ました」と苺禾さん。ただ、田舎ならではの問題もないことはないそうで、友だち同士で遊ぶ際にも、習い事も、すべて親の送り迎えが必須となってくるなど、苦労も多いようです。また、バランスを考えて美麻地区外での習い事をさせているといい、「たまには都会を見せることも大事。都会と田舎、双方の良いところも悪いところも知って育って欲しい」と話します。

 

田舎暮らしは思ったより忙しけれど…

 

地域の仲間で集まり「味噌・しょうゆネットワーク」を構築して、同じ麹屋に依頼して、共同で味噌やしょうゆも手作りしています。冬の暖房や草木染めには薪も使います。「田舎暮らしは思ったより忙しい。畑もすごく広い。何をやるにも大変。でももし、東京に帰ったらって考えると…もう満員電車には乗れない」と、かつての東京暮らしに思いを馳せます。

「病院も遠いけど、だからこそ自分たちで健康も気遣うし、歩くし、除雪もしなきゃいけない。そうやってこの地域の人たちは、体を使って暮らしていて、結果、元気なんじゃないかなって思うようになりました」と話します。

 

地元のお年寄りの“知恵”“技術”、そして輝く瞳がかっこいい。

 

「solosolo」のものづくりには地元の人の手助けも重要な役割を果たしています。染めた布を製品に仕上げるための縫製は、地域のおばあちゃんなどに依頼しているそうで、その仕事を通した関わりの中で夫妻は地域との絆を深めて来ました。

「お年寄りたちは暮らしの知恵や技術が豊富。子育ても、料理も、本当にいろいろなことを教わった。そして、地元のおじいちゃんのキラキラした瞳がかっこいい。お祭り(神事)や草刈りなど地域行事も多く、お年寄りから話しを聞く機会も多い」と、田舎の魅力を話します。

 

「田舎暮しは魅力だけれど、隣近所との付き合いが不安」という、移住希望者の声が多い中、実際に移住した若い世代でも、こんな風に地域との付き合いを深めている家族がいらっしゃることに嬉しい気持ちがいっぱいです。kazenoyaも、地域のお年寄りからはたくさんの生きる力をいただくことが多いです。こんなところも田舎暮しの大きな魅力、メリットのひとつだと知ってもらえたら、と思います。




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